全く違うネタがヒントになって生まれた、大ヒット裏ワザ!
『伊東家の食卓』の企画・総合演出。たぶん日本で一番裏ワザを研究してきたTVディレクター、雨宮と申します。どうぞよろしくお願いします。
今回は、伊東家厳選の裏ワザ『Tシャツがたった3秒でキレイにたためる裏ワザ』が誕生した時のお話です。
動画の中でもご紹介していますが、この裏ワザのヒントとなったのは、ある主婦の視聴者から投稿された「大きなシーツを簡単にたたむ裏ワザ」でした。
①左手でシーツの中心をつまむ。
②左手はそのままで、右手でその延長線の右端をつまむ。
③右手でつまんだまま、今度は左端を一緒につまむ。
④その状態で両手を広げると、大きなシーツが一瞬でコンパクトな1/4サイズになる。
という実に不思議な裏ワザでした。
何とも画期的な方法で、伊東四朗さんからも絶賛された記憶があります。
ですが、あまりにこのたたみ方が素晴らしいので、番組スタッフに「もっと別のもの、例えばTシャツをたたむのに応用できないだろうか?」と相談しました。(というのも、僕自身がTシャツを100枚以上も持っているTシャツマニアで、ぜひ簡単なたたみ方を開発したかったのです。)
裏ワザの放送に不可欠だった、番組スタッフの「検証」
当時、『伊東家の食卓』の制作スタッフは総勢100名以上の大所帯でした。それが6つのチームに分かれて、視聴者から投稿されてくる沢山の裏ワザの検証や実験を、日々行っていたのです。
というも、投稿された裏ワザはそのまま放送して問題ないものも沢山ありましたが、成功確率が低かったり、場合によっては危険な可能性があるものも含まれていて、それらを放送するためには、スタッフが実践し詳しく内容を検討する工程が必要だったのです。
※多い時は、週に1000以上の裏ワザが送られてきたのですが、それをどうやって6つのチームに振り分けていたかは、また別の機会にお話しします。とても面白くて画期的?なアイデアでした!
裏ワザの検証期間は平均して約3ヶ月!
1人または複数のスタッフで様々なケースの検討をし、安全で成功しやすい裏ワザにブラッシュアップしたのです。
その地道な作業はとても涙ぐましいもので、あるADは『ゆで卵の殻を簡単にむく裏ワザ』を検証するために、毎日卵を茹でてはむき、茹でてはむきを繰り返し、遂には「むきやすい卵かどうかは一目見れば分かる」と豪語するほどになりました。でも同時に「生涯卵は見たくない」とも呟いていましたが…。
そんなわけで、この『シーツをたたむ裏ワザ』を『Tシャツをたたむ裏ワザ』に応用する研究も、(心苦しいものの?)あるチームにお願いしたわけです。
ついに!伊東家を代表する裏ワザが誕生!
数日後、この難題に取り組んでいたスタッフから、「やっとTシャツがたためました〜!」と連絡が入りました。急いで皆んなで見に行って、初めてこの裏ワザを見せてもらった時、思わず全員で拍手をしたのを覚えています。
まさにあの番組は、視聴者の皆さんからの投稿と、スタッフの地道な努力の組み合わせで成り立っていたのだと思います。
『Tシャツをたたむ裏ワザ』は放送すると大好評で、伊東家を代表する裏ワザの1つになりました。
当時、アメリカや中国、ヨーロッパの番組からも、「紹介したい」と映像貸し出しの依頼があったことを思い出します。外国の方が見ても驚きの裏ワザだったんですね。
数ある伊東家の裏ワザの中でも代表作とも言えるこの裏ワザ。皆さんもぜひお試しください!
これからも、番組の裏エピソードや、裏ワザをより楽しんでもらえるようなお話をご紹介します。
YouTubeの『裏ワザ倶楽部』の方も、ぜひご覧いただき、チャンネル登録していただけると嬉しいです!
引き続きよろしくお願いします。
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